単語の意味を調べても英文の意味がつながらないときは、その一文の主語と動詞、そして説明のまとまりを確認してみましょう。知っている単語を順番に日本語へ置き換えるだけでは、「誰が何をしたのか」「どの言葉が何を説明しているのか」を取り違えることがあります。
トラスティスクールでは、いきなり全文を訳してもらうのではなく、問いかけながら文の骨格を確かめます。英文に記号や括弧、矢印を書き込み、言葉の関係を整理してから、文全体の意味を確認します。
この記事では、高校生が教科書や模試の英文を読むときに使える確認手順を、短い例文から紹介します。
英単語は分かるのに、英文になると読めずに困っている方へ
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長い英文では、文全体の骨格と、その中の説明を分けて見る
英文が長くなる理由の一つは、主語や目的語に説明が付いたり、文の中に別の主語・動詞を持つまとまりが入ったりすることです。
例えば、次の二つを比べてみてください。この記事の英文は、説明のために作成した例文です。
The student reads a book.
その生徒は本を読みます。
The student who sits near the window reads a book.
窓の近くに座っている生徒は、本を読みます。
二つ目の文には、sitsとreadsという二つの動詞があります。ただし、役割は同じではありません。
- 文全体で伝えていること:その生徒が本を読む
- who sits near the window:どの生徒なのかを説明する部分
文全体の主語は、説明を含めた「The student who sits near the window」です。その中心となる名詞がstudentで、文全体の動詞がreadsです。
このように、動詞を一つ見つけて終わりにせず、「どのまとまりの動詞なのか」まで確かめます。
トラスティスクールで、英文の構造を確認するときの順番
当塾では、本人の理解に合わせて問いかけながら、英文に書き込んでもらいます。最初からすべての文法用語を答えられることを求めるのではなく、どの部分で判断が止まるかを一緒に確認します。
1.文の中心となる動詞を探す
まず、「この文の中心になる動詞はどれかな」と聞きます。
動詞には、動作を表すものだけでなく、状態を表すものもあります。「何をしているか」だけでは見つけにくい場合は、「どういう状態だと言っているかな」と問いかけます。
また、動詞は一語とは限りません。例えば、is studyingやhas finished、can readのように、複数の語で動詞のまとまりを作る場合があります。
動詞らしい形がいくつもあるときは、それぞれがどの節に属しているかを確認します。節とは、主語と動詞を中心とするまとまりです。主節と、関係詞や接続詞などで導かれる節を分けて考えます。
2.その動詞に対応する主語を確かめる
次に、「誰が、何が、その動作をしているのかな」「何についての状態を説明しているのかな」と確認します。
主語の中心となる名詞だけでなく、説明がどこまで付いているかも見ます。動詞のすぐ前にある名詞を、そのまま主語と決めることはしません。
なお、受動態では、主語が動作を受ける側になります。「動作をする人が必ず主語」と覚えるのではなく、その文の形と合わせて判断します。
3.目的語や補語が必要かを確認する
主語と動詞が見えたら、後ろの語との関係を確かめます。
- 「何を」「誰を」に当たる部分はあるか
- 主語がどのような人・物・状態なのかを説明しているか
- 目的語がどのような状態になるのかを説明しているか
例えば、次の二つは動詞の後ろの働きが違います。
She reads a book.
彼女は本を読みます。
a bookは「何を読むか」を表す目的語です。
She is happy.
彼女は幸せです。
happyは主語Sheの状態を説明する補語です。補語には主語を説明するもののほか、目的語を説明するものもあります。すべてを「S=C」だけで判断するわけではありません。文法上の区別は、Cambridge Dictionaryの補語の解説でも確認できます。
どの文にもS・V・O・Cがすべてそろうわけではありません。その文に必要な要素を確認します。
4.説明のまとまりと、説明される語を結び付ける
最後に、「このまとまりは、どこを説明しているかな」と問いかけます。
前置詞・接続詞・関係詞は、まとまりを見つける手がかりになります。ただし、それらの前で機械的に区切り、後ろをすべて「おまけ」として外すわけではありません。
まとまりの始まりと終わりを確認し、名詞を説明しているのか、動作の時や場所を説明しているのか、それ自体が目的語などになっているのかを見分けます。
指導方針の提供:トラスティスクール塾長
英文に書き込む記号と、その使い方
当塾では、頭の中だけで処理せず、英文に記号を書き込んで関係を整理します。
以下は当塾で使う記号の例です。教材や先生によって記号の使い方は異なるため、学校の授業で使っている方法があれば、それと混同しないようにしてください。
- S・V・O・C
主語・動詞・目的語・補語を示します。中心となる語に記号を付け、複数の語からなる場合は、その範囲も確認します。 - スラッシュ「/」
確認した意味のまとまりの境目に入れます。単語ごとに細かく切るための記号ではありません。 - 丸括弧「( )」
名詞を説明する、形容詞の働きをするまとまりを囲みます。 - 山括弧「〈 〉」
時・場所・理由などを表し、動詞や文全体などを説明する、副詞の働きをするまとまりを囲みます。 - 角括弧「[ ]」
主語・目的語・補語などになる、名詞の働きをするまとまりを囲みます。 - 矢印「→」
説明するまとまりから、説明される語へ引きます。
記号を全部使うことが目標ではありません。まず主語と動詞だけを確認し、必要に応じて括弧や矢印を追加します。
例文で確認する、三つのまとまり
名詞を説明するまとまり
The student (who sits near the window) reads a book.
- 主語の中心:student
- 文全体の動詞:reads
- 目的語:a book
- studentを説明する部分:who sits near the window
whoで始まる部分からstudentへ矢印を引くと、「窓の近くに座っている」が「生徒」を説明していることが見えます。
最初に「その生徒は本を読む」という骨格を確認し、その後で「どの生徒なのか」という情報を戻して読みます。括弧に入れた内容も、最終的な意味を取るときには必要です。
動作の時を説明するまとまり
〈After she finished her homework〉, she watched TV.
宿題を終えた後、彼女はテレビを見ました。
- 主節の主語:後半のshe
- 主節の動詞:watched
- 主節の目的語:TV
- いつ見たかを説明する部分:After she finished her homework
Afterで始まる部分にも、sheとfinishedという主語・動詞があります。文全体の中心となる節と、時を説明する節を分けて確認します。
まとまり全体が目的語になる場合
I know [that she likes music].
私は、彼女が音楽を好きだと知っています。
- 主節の主語:I
- 主節の動詞:know
- knowの目的語:that she likes musicというまとまり全体
that節の中では、sheが主語、likesが動詞、musicが目的語です。
このthat節は「何を知っているか」を表しています。接続詞で始まるからといって、修飾語として扱わないようにしましょう。
括弧やスラッシュを付けた後に、必ず確かめること
書き込みができたら、次の三つを確認します。
- 文全体では、誰・何について、何を述べているか
- 括弧で囲んだ部分は、どの語を説明しているか、またはどんな役割を担うか
- その関係を戻したとき、文全体がどのような意味になるか
当塾では、構造を確認した後で、「この記号に沿って日本語にしてみよう」と和訳を促します。先に作った訳に英文を合わせるのではなく、英文中の関係を根拠に意味を確かめるためです。
ただし、記号が付けられたことだけで、正しく読めたとは判断しません。単語の文脈に合う意味、否定、時制、代名詞が指すものなども合わせて確認します。
解説を読んだ後は、書き込みのない英文で試す
先生や解説の記号を写しただけでは、自分で判断できるようになったかは分かりません。
復習では、書き込みのない英文を使い、もう一度主語・動詞とまとまりを確認します。その際、「なぜここで区切ったか」「この部分は何を説明しているか」も言葉にしてみてください。
ノートには、次のような短い記録を残すと、次に確認することが分かります。
- 最初に主節の動詞だと思った語
- 実際には、その動詞が属していた節
- 主語の範囲を取り違えた場所
- 判断の手がかりになった関係詞や接続詞
- まだ説明できない部分
その場でできても、日を空けて再確認します。同じ文だけでなく、同じ構造を使った別の例文でも判断できるかを確かめましょう。
うまく読めない原因に合わせて、戻る場所を選ぶ
動詞のまとまりが分からない場合は、時制・助動詞・受動態・完了形など、実際に迷った形に戻って確認します。不定詞や分詞との区別が必要なこともあります。
主語の範囲が分からない場合は、名詞に付く前置詞句や関係詞節などを確認します。中心となる名詞と、それを説明する部分を分けてみてください。
構造は説明できるのに意味が通らない場合は、単語や熟語の意味、代名詞の指すもの、前後の文とのつながりを確認します。
時間をかければ読める場合は、どの判断に時間を使っているかを見ます。すべての文に細かく記号を付けるのではなく、短い例文で迷う構造を練習し、その後で文章の中でも読めるかを確かめます。
なお、ここで紹介した例は、基本的な語順の文を中心にしています。疑問文や倒置、省略などは、別の確認が必要になることがあります。
よくある質問
全文に記号を書いた方がよいですか?
すべてに書く必要はありません。まずは、読み返しても意味がつながらなかった一文を選びます。主語と動詞だけで整理できるなら、括弧や矢印を無理に増やさなくても構いません。
動詞の前にある名詞が主語ですか?
必ずしもそうではありません。主語と動詞の間に説明が挟まることもあります。例えば、今回の例文ではreadsの前にwindowがありますが、windowは主語ではありません。語の位置だけでなく、まとまりと文法上の関係を確認します。
日本語に訳せれば、読めたことになりますか?
訳は確認方法の一つです。ただ、知っている単語から意味を推測して、たまたま近い訳になる場合もあります。主語と動詞、修飾先などを英文に戻って説明できるかも確かめてください。
どこが分からないか説明できなくても、質問してよいですか?
もちろん構いません。英文と、途中まで書いた訳や記号があれば、そのまま持って相談してください。何も書けていない場合も、最初から一緒に確認できます。質問のために、構造を最後まで分析しておく必要はありません。
まずは、読めなかった一文を整理するところから
高校英語の長い一文で手が止まったら、単語の意味だけでなく、主語・動詞と説明のまとまりを確認してみましょう。
文の中心を探し、必要な部分に記号を付け、まとまり同士の関係を確かめる。その後で文全体の意味を読み取ります。復習では、書き込みのない英文でも同じ判断ができるかを試してください。
一人で判断できない部分は、その英文を持って先生に相談しましょう。どこが分からないかを一緒に探すところから始められます。
幕張本郷で、高校英語の勉強方法を相談したい方へ
「単語は覚えているのに長文が読めない」「解説を読むと分かるが、初めての英文では止まってしまう」。そんなときは、トラスティスクールへご相談ください。
普段の教材や、意味を取り違えた英文があると、困っているところを具体的に確認しやすくなります。高校生向けの授業については、授業内容のご案内もご覧いただけます。
無料体験授業では、授業の分かりやすさや教室の雰囲気を確かめていただけます。相談だけでも歓迎です。入塾は、ご納得いただいてからお決めください。
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